議会選挙コラム

18歳選挙権はいつから?誕生日と投票日と期日前投票の疑問

平成27年(2015年)6月17日の公職選挙法等の一部改正によって、『年齢が満18年以上満20年未満の人』が選挙に参加することができるようになりました。そして、この法律は「平成28年6月19日」から施行(実施適応)されています。

この法律の下で実施された最初の国政選挙が、平成28年(2016年)6月22日公示で7月10日に投開票となった第24回参議院議員通常選挙です。

地方選挙に目を向けると、福岡県うきは市の市長選挙が同年7月3日に執行されており、こちらが全国初の「施行後の選挙」ということになります。

18歳選挙権の誕生日と投票日の関係は?

18歳選挙権の施行後、18歳の誕生日が近い十代の人や高校生が関心を寄せたのが、『次の選挙で自分は投票出来るのか?』という疑問です。

この疑問については、その「次の選挙」の投票日がいつか?ということがわかれば、投票が出来るか出来ないかがわかります。

「年齢計算ニ関スル法律」により、『投票日の翌日が18歳の誕生日の人から投票が可能である』と定められました。

この法律の定めにより、次の選挙の投票日さえわかれば、これにご自分の18歳の誕生日を当てはめてみれば良いということがわかります。

ちなみに、第24回参議院議員通常選挙では、2016年7月10日が投票日でした。この場合、同年7月11日が満18歳の誕生日の人から(この日以前の生まれの人から)投票への参加が可能となっています。

投票日の翌日が18歳の人は期日前投票が出来ない?

投票日の当日に、仕事・所用・お出かけなどで、投票所に行けない人の為に『期日前投票』という制度が設けられています。

選挙の投票日のほとんどは「日曜日」ですが、これは投票率の向上も視野に入れており、さらに期日前投票制度で、より一層の向上を見込んでいます。

そして、期日前投票期間は、公示日(告示日)の翌日から投票日の前日までとなっています。

ところで、本番の投票日の翌日が18歳の誕生日の人の場合、期日前投票期間には、『期日前投票日』の翌日は18歳に達していません。ということは、この人の場合、期日前投票は出来ない・・ということなのでしょうか?

はい、期日前投票は出来ません。しかし、その期間に『投票』は出来ます。

『不在者投票』という形で投票が可能です。

初の18歳選挙権での不在者投票

不在者投票制度の詳細はさておき、概ね不在者投票とは、地元居住地(住民票提出地域)から離れた地域での生活を余儀なくされ、地元の投票所に行けない人が利用できる投票制度です。

不在者投票の出来る投票所が定められているので、ここで不在者投票を行い、その『清き一票』は、郵送で地元居住地の選挙管理委員会へ送られ、投票日当日に開票されるという仕組みです。

※ 上記の不在者投票の場合、地元居住地への郵送を前提に、早めの投票が望まれます。

では、投票日の翌日が18歳の誕生日の人が「地元居住地」で不在者投票というのはどういうことでしょう。

投票出来る人の要件とは、地元居住地(市区町村)の選挙管理委員会が管理する『選挙人名簿』に登録されている人です。

地元から離れて暮らす人の地域の『選挙人名簿』には、その人の登録はありません。このため、不在者投票、ということになります。

ひるがえって、地元居住地で投票日の翌日が18歳の誕生日の人でも、期日前投票期間には『選挙人名簿』への登録がなされていません。

つまり、選挙人名簿上、不在なので、不在者投票をする。ということになります。この場合も、投票日当日には『選挙人名簿』に登録されるので、その日に開票されます。

満18歳の誕生日が投票日の翌日という「選挙権」のなぜ?

ここでやはり、微妙ななぜ?が浮上します。

法律によって、投票日の【翌日】が満18歳の誕生日の人から投票出来るとありましたが、なぜ翌日なのか?投票日当日に18歳の誕生日ではないのか?という疑問です。

一般的には、誕生日の当日に「満何歳」という年齢になると理解されていると思います。

ところが、年齢の加算方法については民法143条で、【誕生日の前日に年齢を1つ加算する】ことと定められています・・。

つまり、出生の日から1年間の期間を満了した時に年齢が加算されるということです。

一例を挙げてみます。

1月1日生まれの人の場合、生まれてから1年間の期間が満了する日とは、12月31日です。これを厳密に言えば、12月31日の午後12時(24時)に満了であって、翌日の1月1日午前0時ではありません。

これによって、実は、18歳の誕生日の前日中に、法律上では満18歳になっているのです。つまり、投票日の翌日が18歳の誕生日の人は、本当は投票日当日に18歳だということです。

18歳選挙権で浮上した不在者投票と満年齢の法律

地元居住地で不在者投票をする『投票日の翌日が18歳の誕生日』の人。また、投票日の翌日が18歳の誕生日の人は、実は、投票日の内に法律上18歳になっているということ。

不在者投票については、言葉から来る意外性があり、法律上の18歳については、確かに理屈です・・。

こういったことは、18歳選挙権施行前の20歳の誕生日を迎える人にも言えたことですが、さすが『18歳選挙権』のインパクトは強く、時に話題となりました。